X線の焦点サイズが大きいほど画像にボケが生じ、逆に焦点サイズが小さいほど鮮明に見えます。より詳細かつ高精度な検査がしたい場合には、マイクロフォーカスX線CTが適しているといえます。
ここでは、マイクロフォーカスX線CTとはどのようなものなのかを分かりやすくまとめています。また、マイクロフォーカスX線CTを取り扱う企業と製品の特徴も合わせてご紹介します。
X線の焦点サイズとは、X線源の大きさのことをいいます。焦点サイズが大きいと画像にボケが生じ、逆に小さいと画像が鮮明に見えます。
医療機関などのX線撮影で使用される装置において、焦点サイズがミリ単位のものをミリフォーカスX線源、焦点サイズがミクロ単位のものをマイクロフォーカスX線源と呼んでいます。
ミリフォーカスX線源に対して、マイクロフォーカスX線源は透視の分解能が高いため、部品や材料、食品などの小さなキズや異変を見つけやすくなるなど、高解像度が必要とされる透視に適しているといえます。
X線は、原子番号の大きい物質や密度が高いもの、また厚みのある素材ほど減衰して透過しづらくなります。そのため、アルミやマグネシウムなどの軽金属と比べて、鉄などの重金属をスキャンする場合、大きなエネルギーのX線が必要になります。
照射するX線のエネルギーを大きくするには焦点サイズも大きくしなければならないため、透過能力と分解能は反比例の関係になっています。
マイクロフォーカスX線発生装置と新型X線検出器を採用。低エネルギーから高エネルギー領域まで対応可能で、コントラストが高く、ダイナミックレンジの広い透視画像とCT画像が得られる汎用性の高いCTスキャナです。最大管電圧が300kVと230kVの2種類のラインナップがあります。
「スマートモード」搭載で、CT撮影が簡単にできます。自動校正機能で、スキャン位置校正、エアデータ収集、オフセットデータ収集などが自動で行われるため、簡単に撮影が可能です。
inspeXio SMX-225CT FPD HR Plusは、自社製のマイクロフォーカスX線発生装置と大型高解像度フラットパネル検出器が搭載された高性能を実現したマイクロフォーカスX線CTシステムです。広大な検出エリアに加え、最大1,400万画素相当の入力解像度、さらには改良が加えられた高出力マイクロフォーカスX線発生装置で、広視野・高解像度・高コントラストなCT画像が得られます。
複合材料(GFRP,CFRTP)から大型アルミダイカスト製品までを、1台でカバーできます。
High-speed X-rays CT scannerは、管電圧150kVマイクロフォーカスX線発生器の採用で、立体的な構造の電子部品やメカニカル部品に対応可能。高速スキャンとCTデータの高速再構成により、スキャンタイムで50秒からという速度を実現。スタートアップも2分以内、2方向から開閉できる自動扉、ワンタッチでボタン操作できるなど、作業効率の向上にも役立ちます。
TXS450 Dualは、アルミ製品でもクリアな画質が得られるマイクロフォーカスX線CTシステム。また鋼材や鉄材まで対応できる透過力を向上したミニフォーカスの両方を搭載したカスタムシステムも構築できます。
高出力X線源450kVを搭載で、自動車のエンジンブロック(ミニフォーカス)、金属筐体内のユニット部品(マイクロフォーカス)などの内部観察を、クリアな画像で実現します。
管電圧130kVの高透過力と最大40Wのハイパワーで、鮮明な画像の透過観察を実現したCTです。。独自のノイズリダクション技術と、4W出力時に最小5µmの焦点サイズで低ノイズ、高コントラストを達成。線横照射型がもたらす大形ステージと大空間で、ワーク全体を簡単に、かつくまなく観察することができます。
天井に開閉できる扉が付いているため、縦長のワークや重いワークでも簡単にステージに載せることができます。