教育・博物館分野において産業用CTを導入し、標本の内部構造を非破壊で可視化した事例を紹介します。破壊検査や二次元X線では困難であった立体的な評価をどのように実現したのか、デジタルアーカイブ化や展示手法のヒントとしてお役立てください。
博物館や大学向けの模型製作を手掛けるアンフィは、より精密な骨格レプリカを製作するため産業用X線CTを導入しました。
骨格内部の複雑な構造まで非破壊で正確にデータ化し、3Dプリンターで高精細な模型を出力。手作業による造形工程が削減されたことで、作業効率の向上を実現しています。誰もが触って学べる展示資料の提供を通じ、教育現場での新しい学習体験に貢献しています。

国立科学博物館では、化石標本の内部構造を非破壊で高精度に解析する目的でマイクロCTスキャナを導入。一辺50cmまでの標本に対応し、恐竜の頭蓋内部から脳の形状を推定するなど、従来は確認が困難であった内部情報の取得を可能にしています。
岩石内部の化石の位置を事前に特定することで、安全なクリーニング作業を実現。また、展示室内に装置を設置して来館者に解析プロセスを公開し、研究活動への理解を深める取り組みにも繋げています。
教育・博物館分野において、骨格の精密な複製や化石の脳形状解析に産業用CTが活用されています。岩石内の化石特定や調査工程の一般公開など、貴重な資料の保護と教育活動の充実を両立可能です。
従来の外観観察や二次元X線撮影に限界を感じ、対象物を保持したままでの高精度な内部解析を求めている現場にとって、産業用CTの導入は有効なアプローチとなります。
ただし、対象となる標本や岩石の密度差を正確に描出できるか、実際の資料で研究・展示目的に見合う鮮明なデータが得られるかを実証するためには、事前のテスト撮影が不可欠です。以下の記事では、撮影対象別に適した産業用CTをまとめているので、装置の比較検討にお役立てください。

| 最大管電圧 | 100kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ151×H63~82mm |
| 耐荷量 | 約10kg |
| 本体サイズ | 623×310×300mm |

| 最大管電圧 | 225kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ615×H800mm |
| 耐荷量 | 50kg |
| 本体サイズ | 3700×1810×2440mm |

| 最大管電圧 | 450kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ600×H800mm |
| 耐荷量 | 100kg |
| 本体サイズ | 2250×1770×2350mm |
電話番号は公式サイトに記載がありません
※1:撮影サイズについては、NAOMi-CT・UX50は「最大スキャンサイズ」、ZEISS METROTOMは「精度保証条件下での測定範囲」を掲載しています。
※数値はいずれも撮影・測定条件により変動しますので、詳しくは各社にお問い合わせください。
※2:NAOMi-CTは、Mサイズ、Lサイズ、スライドLの3種類があります。