教育・博物館 産業用CT導入事例

教育・博物館分野において産業用CTを導入し、標本の内部構造を非破壊で可視化した事例を紹介します。破壊検査や二次元X線では困難であった立体的な評価をどのように実現したのか、デジタルアーカイブ化や展示手法のヒントとしてお役立てください。

アールエフの産業用CTを導入した企業の事例

骨格レプリカ製作をCTで高精度化し
作業効率を向上

博物館や大学向けの模型製作を手掛けるアンフィは、より精密な骨格レプリカを製作するため産業用X線CTを導入しました。

骨格内部の複雑な構造まで非破壊で正確にデータ化し、3Dプリンターで高精細な模型を出力。手作業による造形工程が削減されたことで、作業効率の向上を実現しています。誰もが触って学べる展示資料の提供を通じ、教育現場での新しい学習体験に貢献しています。

国立科学博物館の
産業用CT活用事例

化石の内部構造を可視化し
研究の高度化と公開を実現

CT利用のイメージ画像
引用元:国立科学博物館公式HP
https://www.kahaku.go.jp/pickup-science/nid00000986.html

国立科学博物館では、化石標本の内部構造を非破壊で高精度に解析する目的でマイクロCTスキャナを導入。一辺50cmまでの標本に対応し、恐竜の頭蓋内部から脳の形状を推定するなど、従来は確認が困難であった内部情報の取得を可能にしています。

岩石内部の化石の位置を事前に特定することで、安全なクリーニング作業を実現。また、展示室内に装置を設置して来館者に解析プロセスを公開し、研究活動への理解を深める取り組みにも繋げています。

まとめ:産業用CTは
標本を非破壊で可視化し
精密な複製や解析を支援する

教育・博物館分野において、骨格の精密な複製や化石の脳形状解析に産業用CTが活用されています。岩石内の化石特定や調査工程の一般公開など、貴重な資料の保護と教育活動の充実を両立可能です。

従来の外観観察や二次元X線撮影に限界を感じ、対象物を保持したままでの高精度な内部解析を求めている現場にとって、産業用CTの導入は有効なアプローチとなります。

ただし、対象となる標本や岩石の密度差を正確に描出できるか、実際の資料で研究・展示目的に見合う鮮明なデータが得られるかを実証するためには、事前のテスト撮影が不可欠です。以下の記事では、撮影対象別に適した産業用CTをまとめているので、装置の比較検討にお役立てください。

撮影対象物から探す
産業用CT3選
アルミなどの軽金属や
プラスチック成形品など
低密度で透過しやすいなら
NAOMi-CTシリーズ
アールエフ
NAOMi-CTシリーズ
画像引用元:アールエフ公式HP
(https://rfsystemlab.com/product/industry/ct/280_380ct.html)
NAOMi-CT
Mサイズのスペック※2
最大管電圧 100kV
撮影サイズ※1 Φ151×H63~82mm
耐荷量 約10kg
本体サイズ 623×310×300mm
おすすめの理由
卓上サイズでその場で撮影可能
低価格で導入しやすいモデル
  • 卓上サイズ・シンプルな設計により308万円(税込/Mサイズ)と導入しやすい価格。工事をせずに研究室や事務所に設置できる。
  • 簡単な操作でその場で撮影・確認が可能。100kVの管電圧によりアルミ・プラスチック製の商品開発や考古学研究に活躍。
マルチマテリアルや
複雑形状部品など
部分ごとに厚みや材質が異なるなら
ZEISS METROTOMシリーズ
カールツァイス
ZEISS METROTOMシリーズ
画像引用元:カールツァイス公式HP
(https://www.zeiss.co.jp/metrology/systems/x-ray/3d-x-ray/metrotom-800-320-kv.html)
ZEISS METROTOM
1500 225kVのスペック
最大管電圧 225kV
撮影サイズ※1 Φ615×H800mm
耐荷量 50kg
本体サイズ 3700×1810×2440mm
おすすめの理由
測定に特化した設計で
精密なCTスキャンができる
  • 測定室・品質管理室での運用を想定。密度が高めの異材質混在部品や精密部品の品質保証に特化。
  • 三次元測定やCADとの連携により、寸法・形状・幾何公差を測定が可能で、不具合の特定や開発期間の短縮につながる。
厚物金属や
溶接構造部品など
高密度で透過しにくいなら
UXシリーズ
コメットテクノロジーズ・ジャパン
UXシリーズ
画像引用元:コメットテクノロジーズ・ジャパン公式HP
(https://yxlon.comet.tech/ja/products-ja/ux50)
UX50のスペック
最大管電圧 450kV
撮影サイズ※1 Φ600×H800mm
耐荷量 100kg
本体サイズ 2250×1770×2350mm
おすすめの理由
高出力・撮影可能範囲が広く
大型・高密度のワーク撮影に強い
  • 工場内や検査エリアで扱われる大型・高密度な鋳物部品や厚肉構造物に対し、高電圧による高い透過力で内部撮影が可能。
  • 広い視野で大型のワークでも全体を一度に把握することができ、欠陥の位置関係の把握や厚肉・高密度部の状態確認に対応。

電話番号は公式サイトに記載がありません

※1:撮影サイズについては、NAOMi-CT・UX50は「最大スキャンサイズ」、ZEISS METROTOMは「精度保証条件下での測定範囲」を掲載しています。
※数値はいずれも撮影・測定条件により変動しますので、詳しくは各社にお問い合わせください。
※2:NAOMi-CTは、Mサイズ、Lサイズ、スライドLの3種類があります。