スポーツ用品メーカーにおける産業用CTの導入事例をもとに、製品を破壊せずに内部構造を検査する手法や、大型製品にも対応可能な非破壊解析の活用例を解説します。複合材料の品質向上や安全性確保に向けたアプローチとしてお役立てください。
あるスポーツ用品メーカーでは、品質評価の高度化を目的にX線透視検査装置を導入。製品を切断することなく内部構造を可視化する技術を活用し、ゴルフボールのコア部分やカーボンシャフト、クラブヘッドなどの非破壊検査を実施しています。

Waygate TechnologiesとCEITECの共同プロジェクトでは、従来の装置では検査が難しい大型製品の内部評価に高エネルギーCTを活用。厚みや密度の高い素材も透過できる強力なX線源を用い、全長180cmに及ぶ電動サーフボードの全体スキャンを実施しました。
製品を破壊することなく、内蔵バッテリーや動力機構の複雑なアセンブリをそのまま三次元デジタルデータ化。大型かつ複数材質が組み合わさったスポーツ用品においても、精緻な品質評価と構造解析が可能であることを実証しています。
ここまでの事例のように、自社でも非破壊検査による高精度な品質評価や安全性確認を実現したいと考えた際、最初に気になるのが「装置の導入費用」ではないでしょうか。
産業用CTは、検査対象物のサイズや必要な出力(管電圧)によって価格帯が大きく変動します。具体的な予算立てや導入計画をスムーズに進めるための目安として、以下のページで費用相場を詳しく解説しています。
スポーツ用品業界において、ゴルフ用品のような精密な構造物から大型の電動サーフボードまで、産業用CTの活用領域は拡大しています。製品を破壊することなく、カーボンや樹脂などの複合材料からなる内部構造を三次元データ化できるため、従来は困難であった詳細な品質評価を実現しています。
従来の抜き取りによる破壊検査に限界を感じ、安全性と製品パフォーマンスを両立するための高精度な検査体制を求めている開発・品質保証の現場において、産業用CTは有力な解決策となります。
本分野で扱う製品は、シューズやゴルフボールのような小型のものから、自転車フレームなどの大型部品まで様々です。カーボンや樹脂など比較的X線が透過しやすい材質で、かつ小型の対象物であれば、導入ハードルの低い小型モデルでも十分に検査できるケースが多く見られます。
まずは自社の対象物(サイズや材質の密度)に合った装置を見極め、実機でのテスト撮影で鮮明なデータが得られるか確かめることが重要です。以下に撮影対象物の特性別に適した産業用CTを3つまとめていますので、比較検討にお役立てください。

| 最大管電圧 | 100kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ151×H63~82mm |
| 耐荷量 | 約10kg |
| 本体サイズ | 623×310×300mm |

| 最大管電圧 | 225kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ615×H800mm |
| 耐荷量 | 50kg |
| 本体サイズ | 3700×1810×2440mm |

| 最大管電圧 | 450kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ600×H800mm |
| 耐荷量 | 100kg |
| 本体サイズ | 2250×1770×2350mm |
電話番号は公式サイトに記載がありません
※1:撮影サイズについては、NAOMi-CT・UX50は「最大スキャンサイズ」、ZEISS METROTOMは「精度保証条件下での測定範囲」を掲載しています。
※数値はいずれも撮影・測定条件により変動しますので、詳しくは各社にお問い合わせください。
※2:NAOMi-CTは、Mサイズ、Lサイズ、スライドLの3種類があります。