日用品・雑貨 産業用CT導入事例

日用品・雑貨業界において産業用CTを活用し、内部構造の可視化と品質評価の向上を実現した事例を紹介します。設計プロセスの改善や、品質管理における課題解決のヒントとしてお役立てください。

ZEISS(ツァイス)の産業用CTを活用した事例

安全靴の内部容積を可視化し
フィット設計を実現

靴メーカーのshoe commerce GmbHでは、足に正しくフィットする安全靴を開発するため、X線CT撮影サービスを活用しています。安全靴の内部ボリュームを非破壊で高精度に測定し、設計データを改善。適切なフィット性を担保し、足の健康増進と製品価値の向上に繋げています。

JMCの産業用CTを活用した事例

ヴァイオリンを分解せずに
内部構造を可視化し修理判断を精緻化

ヴァイオリンのCTスキャンイメージ
引用元:JMC公式HP
https://www.jmc-ct.jp/case/case24/

1834年製ヴァイオリンの内部補修状態を確認するため、高解像度の産業用X線CTを用いて本体と弓の非破壊検査を実施したケースです。

楽器へのダメージを抑えた低出力の短時間スキャンにより、表板裏のパッチや膠の接着状態を断面画像で精細に可視化。分解を伴わずに劣化状況を把握でき、高付加価値な木製品や雑貨類における品質確認や修理判断の材料として貢献しています。

島津製作所の産業用CTを
活用した事例

キャップ内部の隙間や異物を
非破壊で可視化し密封性の評価を向上

マイクロフォーカスX線CTシステムを用い、ペットボトルのキャップ嵌合部を非破壊で観察した事例です。

三次元モデリングと断面解析により、外観からは確認できないキャップと容器間の隙間を描出し、最大1.6mmのクリアランスを定量的に評価。内部への異物混入の有無も同時に確認することで、密封性の検証および品質管理の信頼性向上に寄与しています。

まとめ:産業用CTは
日用品・雑貨の内部構造を
精密に評価し品質向上を実現する

日用品や雑貨の分野では、外観からでは確認が困難な靴の内部容積、ボトルの密封性、あるいは高付加価値製品の経年劣化状態を非破壊で高精度に評価する目的で産業用CTが活用されています。内部構造の三次元可視化による迅速な不具合箇所の特定と、客観的なデータに基づく定量的な評価体制により、製品の安全性と市場競争力を同時に引き上げることが可能です。

従来の切断・分解による破壊検査や目視での外観確認に限界を感じ、より緻密で根拠のある検査データを求めている開発・品質管理の現場において、産業用CTは有効なアプローチとなります。

ただし、自社の厳しい要求基準を満たせるか、実際の製品でノイズを抑えた鮮明なデータが得られるかを実証するためには、事前のテスト撮影が重要です。以下の記事では、撮影対象別に適した産業用CTをまとめているので、装置の比較検討にお役立てください。

撮影対象物から探す
産業用CT3選
アルミなどの軽金属や
プラスチック成形品など
低密度で透過しやすいなら
NAOMi-CTシリーズ
アールエフ
NAOMi-CTシリーズ
画像引用元:アールエフ公式HP
(https://rfsystemlab.com/product/industry/ct/280_380ct.html)
NAOMi-CT
Mサイズのスペック※2
最大管電圧 100kV
撮影サイズ※1 Φ151×H63~82mm
耐荷量 約10kg
本体サイズ 623×310×300mm
おすすめの理由
卓上サイズでその場で撮影可能
低価格で導入しやすいモデル
  • 卓上サイズ・シンプルな設計により308万円(税込/Mサイズ)と導入しやすい価格。工事をせずに研究室や事務所に設置できる。
  • 簡単な操作でその場で撮影・確認が可能。100kVの管電圧によりアルミ・プラスチック製の商品開発や考古学研究に活躍。
マルチマテリアルや
複雑形状部品など
部分ごとに厚みや材質が異なるなら
ZEISS METROTOMシリーズ
カールツァイス
ZEISS METROTOMシリーズ
画像引用元:カールツァイス公式HP
(https://www.zeiss.co.jp/metrology/systems/x-ray/3d-x-ray/metrotom-800-320-kv.html)
ZEISS METROTOM
1500 225kVのスペック
最大管電圧 225kV
撮影サイズ※1 Φ615×H800mm
耐荷量 50kg
本体サイズ 3700×1810×2440mm
おすすめの理由
測定に特化した設計で
精密なCTスキャンができる
  • 測定室・品質管理室での運用を想定。密度が高めの異材質混在部品や精密部品の品質保証に特化。
  • 三次元測定やCADとの連携により、寸法・形状・幾何公差を測定が可能で、不具合の特定や開発期間の短縮につながる。
厚物金属や
溶接構造部品など
高密度で透過しにくいなら
UXシリーズ
コメットテクノロジーズ・ジャパン
UXシリーズ
画像引用元:コメットテクノロジーズ・ジャパン公式HP
(https://yxlon.comet.tech/ja/products-ja/ux50)
UX50のスペック
最大管電圧 450kV
撮影サイズ※1 Φ600×H800mm
耐荷量 100kg
本体サイズ 2250×1770×2350mm
おすすめの理由
高出力・撮影可能範囲が広く
大型・高密度のワーク撮影に強い
  • 工場内や検査エリアで扱われる大型・高密度な鋳物部品や厚肉構造物に対し、高電圧による高い透過力で内部撮影が可能。
  • 広い視野で大型のワークでも全体を一度に把握することができ、欠陥の位置関係の把握や厚肉・高密度部の状態確認に対応。

電話番号は公式サイトに記載がありません

※1:撮影サイズについては、NAOMi-CT・UX50は「最大スキャンサイズ」、ZEISS METROTOMは「精度保証条件下での測定範囲」を掲載しています。
※数値はいずれも撮影・測定条件により変動しますので、詳しくは各社にお問い合わせください。
※2:NAOMi-CTは、Mサイズ、Lサイズ、スライドLの3種類があります。