日用品・雑貨業界において産業用CTを活用し、内部構造の可視化と品質評価の向上を実現した事例を紹介します。設計プロセスの改善や、品質管理における課題解決のヒントとしてお役立てください。
靴メーカーのshoe commerce GmbHでは、足に正しくフィットする安全靴を開発するため、X線CT撮影サービスを活用しています。安全靴の内部ボリュームを非破壊で高精度に測定し、設計データを改善。適切なフィット性を担保し、足の健康増進と製品価値の向上に繋げています。

1834年製ヴァイオリンの内部補修状態を確認するため、高解像度の産業用X線CTを用いて本体と弓の非破壊検査を実施したケースです。
楽器へのダメージを抑えた低出力の短時間スキャンにより、表板裏のパッチや膠の接着状態を断面画像で精細に可視化。分解を伴わずに劣化状況を把握でき、高付加価値な木製品や雑貨類における品質確認や修理判断の材料として貢献しています。
マイクロフォーカスX線CTシステムを用い、ペットボトルのキャップ嵌合部を非破壊で観察した事例です。
三次元モデリングと断面解析により、外観からは確認できないキャップと容器間の隙間を描出し、最大1.6mmのクリアランスを定量的に評価。内部への異物混入の有無も同時に確認することで、密封性の検証および品質管理の信頼性向上に寄与しています。
ここまでの事例のように、日用品や雑貨の精密な品質評価や不具合解析に産業用CTを活用したいと考えた際、具体的な検討ステップとして最初に気になるのが「装置の導入費用」ではないでしょうか。
産業用CTは、検査対象となる製品のサイズや材質の密度、必要とされる透過力によって最適なモデルが異なり、価格帯も変動します。自社の導入計画や予算策定の目安として、以下のページで費用相場を詳しく解説しています。
日用品や雑貨の分野では、外観からでは確認が困難な靴の内部容積、ボトルの密封性、あるいは高付加価値製品の経年劣化状態を非破壊で高精度に評価する目的で産業用CTが活用されています。内部構造の三次元可視化による迅速な不具合箇所の特定と、客観的なデータに基づく定量的な評価体制により、製品の安全性と市場競争力を同時に引き上げることが可能です。
従来の切断・分解による破壊検査や目視での外観確認に限界を感じ、より緻密で根拠のある検査データを求めている開発・品質管理の現場において、産業用CTは有効なアプローチとなります。
本分野における検査対象は、樹脂製の小型部品から、複雑な構造を持つ靴や楽器まで多岐にわたります。プラスチックや木材など、比較的X線が透過しやすくサイズが限られる製品であれば、導入や運用のハードルを抑えやすい卓上モデルでも十分に精緻なデータが得られるケースが多く見られます。
まずは評価目的(サイズや材質の密度)に合った装置を見極め、実際の製品で解析に耐えうる鮮明な画像が得られるか事前にテスト撮影を行うことが重要です。以下では、撮影対象別の特性に適した産業用CTを3つのパターンに整理していますので、装置選定の目安としてご活用ください。

| 最大管電圧 | 100kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ151×H63~82mm |
| 耐荷量 | 約10kg |
| 本体サイズ | 623×310×300mm |

| 最大管電圧 | 225kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ615×H800mm |
| 耐荷量 | 50kg |
| 本体サイズ | 3700×1810×2440mm |

| 最大管電圧 | 450kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ600×H800mm |
| 耐荷量 | 100kg |
| 本体サイズ | 2250×1770×2350mm |
電話番号は公式サイトに記載がありません
※1:撮影サイズについては、NAOMi-CT・UX50は「最大スキャンサイズ」、ZEISS METROTOMは「精度保証条件下での測定範囲」を掲載しています。
※数値はいずれも撮影・測定条件により変動しますので、詳しくは各社にお問い合わせください。
※2:NAOMi-CTは、Mサイズ、Lサイズ、スライドLの3種類があります。