食品業界において産業用CTを導入し、未開封状態での微小異物の特定や、内部構造の高精度な三次元解析を実現した事例を紹介します。食の安全と品質管理を向上させるヒントとしてお役立てください。

1粒の直径が約4mmの香辛料(ブラックペッパー・ホワイトペッパー・ピンクペッパー)を非破壊で観察した事例です。ブラックペッパーとホワイトペッパーの中心には約1mm弱の空洞があり、周囲に約60μm程度の微小な空隙が多数存在することを確認。
両者が類似した内部構造を持つ一方で、ピンクペッパーにはより大きな空洞が見受けられ、品種ごとの違いが鮮明になりました。対象物をそのまま三次元で可視化することで、空隙の大きさや分布の容易な比較・評価に繋げています。

棒付きキャンディを産業用CTでスキャンし、非破壊で内部の気泡分布を解析し、検出した空隙をサイズごとに色分け表示し、気泡の分布状態を三次元的に可視化。製品の全体像とあわせて評価することで、食感や品質に影響を与える内部構造の特徴や、空隙のばらつきを定量的に把握する手段として活用されています。

粉末原材料への異物混入が疑われる際、未開封のまま短時間で検査・検出を行う必要がありました。
産業用CTを活用することで、包装を開けずに内部を三次元可視化し、金属片や樹脂片などを明確に検出。異物の位置や形状に加え、X線吸収率によるコントラスト情報から材質の推定まで可能となり、迅速な原因究明と品質管理の高度化を支援しています。
食品業界における産業用CTは、製品を未開封のまま内部の気泡分布や微小異物を特定する用途で効果を発揮します。従来の二次元X線検査では困難だった立体的な構造把握や、混入物の材質推定まで行えるのが特長です。
抜き取りによる破壊検査や従来のX線異物検査に限界を感じ、より確実で高精度な品質保証体制を構築したい現場にとって、産業用CTの導入は有力な選択肢となります。
ただし、自社の検査基準を満たせるか、実際の食品パッケージで包材のノイズ影響を受けずに鮮明なデータが得られるかを実証するには、事前のテスト撮影が不可欠です。以下の記事では、撮影対象別に適した産業用CTをまとめているので、装置の比較検討にお役立てください。

| 最大管電圧 | 100kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ151×H63~82mm |
| 耐荷量 | 約10kg |
| 本体サイズ | 623×310×300mm |

| 最大管電圧 | 225kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ615×H800mm |
| 耐荷量 | 50kg |
| 本体サイズ | 3700×1810×2440mm |

| 最大管電圧 | 450kV |
|---|---|
| 撮影サイズ※1 | Φ600×H800mm |
| 耐荷量 | 100kg |
| 本体サイズ | 2250×1770×2350mm |
電話番号は公式サイトに記載がありません
※1:撮影サイズについては、NAOMi-CT・UX50は「最大スキャンサイズ」、ZEISS METROTOMは「精度保証条件下での測定範囲」を掲載しています。
※数値はいずれも撮影・測定条件により変動しますので、詳しくは各社にお問い合わせください。
※2:NAOMi-CTは、Mサイズ、Lサイズ、スライドLの3種類があります。